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【決算】決算短信を読んでみる ~日本製鉄編~(2025/5)

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moomoo証券【WEB】

緒言

こんにちは、投資を始めて数年のtickyと申します。

数年間やってみて、いろんな情報を見て判断してきたつもりでしたが、たくさん失敗してきました。

今後は「成長できる企業」にもっと投資していこうと思い、まずは決算書をもっとしっかり読んで勉強することにしました。

すべての企業をチェックするのは無理なので、持ち株や「株探」などで話題になった銘柄を中心に少しずつチャレンジしていこうと思います。

今回は国内最大手の鉄鋼メーカー、日本製鉄(5401)の2025年3月期決算を見ていきます。

世界的な需要低迷や中国の供給過剰など厳しい環境が続くなか、今後の見通しはどうなるでしょうか。

連結業績概要

事業利益・営業利益・純利益のすべてで大幅減益。売上も微減。鉄鋼市況の悪化がそのまま数字に表れた格好です。

 売上収益事業利益営業利益税引前利益当期純利益(親会社)
2025年3月期8.70兆円6,832億円5,480億円5,244億円3,502億円
2024年3月期8.87兆円8,696億円7,787億円7,640億円5,493億円
増減率▲1.9%▲21.4%▲29.6%▲31.4%▲36.2%

セグメント別評価

鉄鋼依存が強い一方で、エンジニアリングとソリューション部門が堅調。製鉄事業の落ち込みを部分的にカバーしています。

セグメント売上収益事業利益前期比(利益)
製鉄7兆8,743億円6,210億円▲2,000億円以上
エンジニアリング4,004億円146億円+159億円(黒字転換)
ケミカル&マテリアル2,691億円189億円+36億円
システムソリューション3,393億円388億円+33億円

財務状況

資産増加に対し、負債圧縮が進み、自己資本比率は約50%に改善。財務はより安定的に。

 2024年3月末2025年3月末増減
総資産10兆7,146億円10兆9,424億円+2,278億円
親会社持分4兆7,777億円5兆3,833億円+6,056億円
有利子負債2兆7,116億円2兆5,074億円▲2,042億円
自己資本比率44.6%49.2%+4.6pt

キャッシュフロー

設備投資が続く中でも、営業CF・フリーCFはしっかり黒字。鉄鋼市況悪化でもキャッシュ創出力は健在です。

種別今期前期
営業CF+9,785億円+1兆101億円
投資CF▲4,624億円▲7,106億円
財務CF▲3,133億円▲5,439億円
フリーCF+5,161億円+2,995億円

評価まとめ

思ったよりきびしめの予想です。配当金も160→120円への減配です、ぐぬぬ。

鉄鋼市況の反転やU.S.スチール統合の進展が業績回復の鍵となりそうです。来期は我慢の年になりそうですが、長期的な視点では依然として注目です。

追記:今後の見通し

2026年3月期は以下の業績予想を提示:

  • 事業利益:4,000億円以上(▲41.5%)
  • 当期利益:2,000億円以上(▲42.9%)
  • EPS:191円(前期350円)

背景としては以下の通り:

  • 鉄鋼市況(価格・数量ともに)悪化継続
  • 中国の輸出増加と米国の関税強化
  • インドや米国での新拠点展開に期待(ただし立ち上がりは2026年度以降)

中長期的には粗鋼年産1億トン体制を見据えたグローバル展開を進めており、アメリカU.S.スチールの買収が進展すればプレゼンスはさらに向上する見通し。

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