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【決算】決算短信を読んでみる ~三菱商事編~(2025/5)

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moomoo証券【WEB】

緒言

こんにちは、投資を始めて数年のtickyと申します。

数年間やってみて、いろんな情報を見て判断してきたつもりでしたが、たくさん失敗してきました。

今後は「成長できる企業」にもっと投資していこうと思い、まずは決算書をもっとしっかり読んで勉強することにしました。

すべての企業をチェックするのは無理なので、持ち株や「株探」などで話題になった銘柄を中心に少しずつチャレンジしていこうと思います。

今回は、日本の五大商社のひとつ、三菱商事(7011)を取り上げてみたいと思います。

エネルギーや資源、流通、食品まで幅広く手がける三菱商事。景気の波や資源価格の変動に左右されやすい同社の1年を、ざっくり数字から読んでいきましょう。

前回の決算検証は↓からご覧ください。

三菱商事の株価情報(25/5/2)

https://finance.yahoo.co.jp/quote/8058.T

業績概要

 売上収益税引前利益当期純利益
2025年3月期18.6兆円(▲4.9%)1.39兆円(+2.3%)1.08兆円(+5.0%)
2024年3月期19.6兆円1.36兆円1.02兆円

売上は微減ですが、資産売却益や費用減で利益は増加。

特に非資源分野の利益貢献が目立ちます。一方で、資源価格の市況悪化や子会社再編の影響もちらほら。

事業セグメント別の評価

主要セグメントの当期純利益ベースでの状況です。

  • 地球環境エネルギー:1,986億円(▲402億円)
    LNG・シェールガスの市況下落が痛手。
  • 金属資源:2,278億円(▲677億円)
    原料炭の価格下落&販売量減。ただし炭鉱売却益あり。
  • 食品産業:924億円(+1,177億円)
    減損の反動とKFC・PRINCES株売却益が寄与。前期が低かっただけに大幅反転。
  • S.L.C.(ローソン等):1,850億円(+823億円)
    ローソンを持分法適用会社に変更。再評価益が大きく貢献。
  • 電力ソリューション:▲156億円(▲1,135億円)
    前期の売却益の反動と、国内洋上風力の減損が響く。

商社の真骨頂である「損失を埋めて黒字で着地」は健在。うまくポートフォリオを組んでいます。

財務状況とキャッシュフロー

■財務状況

ローソンの連結除外や売却で資産圧縮。一方で純資産は利益の積み上げで増加。自己資本比率は40%超えで安定。

 2024年3月期末2025年3月期末増減
総資産23.5兆円21.5兆円▲2.0兆円
親会社株主持分9.04兆円9.37兆円+3,248億円
自己資本比率38.6%43.6%+5.0pt

■キャッシュフロー

営業CF・フリーCFともに好調。ローソンの持分法化に伴う資金流出はあったが、配当・自己株取得にしっかり回しています。

 2024年3月期2025年3月期増減
営業CF+1.34兆円+1.66兆円+3,109億円
投資CF▲2,058億円▲2,739億円▲681億円
財務CF▲1.08兆円▲1.53兆円▲4,445億円
フリーCF+1.14兆円+1.38兆円+2,428億円

決算短信の評価

2026年3月期は減益予想。前期の一過性利益(ローソン再評価・資産売却等)が剥落するためです。とはいえ、営業キャッシュフローは引き続き9,000億円を見込むなど、資金創出力は健在

LNGや再エネ、食料、水資源など中長期テーマへの投資は継続。安定性と成長

評価項目評価コメント
売上成長率★★☆☆☆▲4.9%。構造改革による一時的な減収。
利益成長率★★★☆☆本業+資産売却効果で増益。ただし一過性あり。
事業ポートフォリオ★★★★★資源・非資源のバランス良好。食品や再エネも強化中。
キャッシュフロー★★★★★営業CF・フリーCFともに安定。還元余力十分。
成長戦略・見通し★★★★☆一時的な減益も中長期的視野に投資継続。再エネや資源循環に注力。

まとめ

売上の一時的な減少は気になるものの、利益・CF・財務体質の全てが堅実。総合商社としての柔軟な経営判断が光る決算でした。

ちょっと決算発表前後はマイナスインパクト気味でしたが、株価が下がるようでしたらもうちょっと買い増してみようかと考えています。

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